日本の新聞は現政権に事のほか好意的で、「御用メディア」と揶揄されても全く意に介しないようだが、海外メディアは政権に対して容赦などしない。

6日、北朝鮮朝鮮中央通信はG20直後に米朝首脳会談が電撃的に開かれたことに触れ、
「安倍は一寸先も見通せないマヌケ。わが国を中心に活発に展開している首脳外交の場に加われずにいる。国際的な笑い者になった。
現情勢と地域構図の下、日本ができることは何もない」とこき下ろした。

だが、日本のメディアは、朝鮮中央通信の辛辣なメッセージを記事にすることもなく、相も変わらず安倍外交礼賛記事ばかりだ。
なぜ「実際は蚊帳の外だった」「トランプに梯子を外された」と書けないのか。
いずれ安倍政権は「日本外交は蚊帳の外ではない」と閣議決定でもするのではないか。

5日のNYタイムズ電子版は、「日本は報道の自由憲法に記された現代の民主国家だが、時には独裁政権のように振る舞っている」と書いている。
冷血官房長官菅義偉東京新聞望月記者との質問のやりとりで「あなたに答える必要はない」と回答を拒んだことも書いている。

記者クラブ」なる日本独自の制度を利用して既得権を得ている大手既存メディアに対し、それをうまく利用して政府の情報をコントロールしているのが官邸だ。

海外メディアではありえないことだが、この国では、首相や官房長官への質問に既に回答が用意されていて、それを読み上げるということが当たり前のように行われている。
れっきとした「やらせ会見」だ。
現に、件の冷血官房長官は「事前通告がないものだから」と、平然と答弁拒否している。